水分トラブルを防ぎ、安心・安全な分析をサポート
LC-MS用窒素ガス発生装置 N2安全ロガー
概要
大気中の空気を圧縮し、ガス分離膜によって窒素ガスを得る場合、圧縮空気の温度上昇によって発生する飽和水蒸気のためコンプレッサ内に水分が生じます。
コンプレッサは、この水分を自動的に排出する仕組みになっていますが、電源異常による制御不能や制御部品の故障などによって水分を排出できない場合は、ガス分離膜を劣化破損させたり、LC-MS装置の試料室まで水分が流入して大きなトラブルになります。
「N2安全ロガー」は、こうしたトラブルを自動的に検知し、水分を含む圧縮空気を遮断してガス分離膜やLC-MS装置を水分から守り、安心・安全な分析をサポートします。
併せて、水分検知の履歴を、その原因となる圧力や周囲温度・湿度、電源電圧(オプション)などとともに約1か月分記録する機能も備えており、トラブルの予兆やトラブル発生時の原因究明などに効果を発揮。もしものときのメンテナンスの時間と費用も少なくて済みます。
窒素ガスの不安定な圧力は、分析試料が正常にイオン化されない原因となり、期待どおりの分析結果が得られません。
「N2安全ロガー」は、このような場合にも圧力や周囲温度・湿度、電源電圧(オプション)などの連続的な記録から因果関係の検証を可能としますので、分析結果の信頼性向上にも大きく貢献します。
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ログ保存機能
一定間隔で「時刻」「圧力センサからの入力」「温度(室温)センサからの入力」をログ保存します。記録間隔は1分ごと、保存は1か月分で、古いデータは上書きされます。
ログ保存の時刻記録は以下のとおり。
●電源投入時 ●流路遮断時 ●電磁弁開放スイッチの操作時 ●時刻の設定時
また、オプションのLAN対応にすることにより以下の累積時間のログ保存が可能となります。
●N2安全ロガー起動累積時間 ●コンプレッサ稼働累積時間 ●フィルタ可動累積時間
累積時間は1分ごとに更新(稼働時間は圧力センサ値が一定以上の場合に更新)。コンプレッサ/フィルタ稼働累積時間はPCからリセットできます。
また、電源OFF時もログ内容は保持されます。
用途例
- 工場ラインエア(圧力1MPa以下)の水分検知
- 工場ラインエア~窒素ガス発生装置間の水分検知
- コンプレッサ~窒素ガス発生装置間の水分検知
接続(設置)
- 規定(圧力1MPa以下)の水分検知
- LC-MS(/MS)用窒素ガス発生装置セパレートタイプ
- LC-MS(/MS)用SIC製単相100V一体型窒素ガス発生装置
(特に窒素ガス発生装置に工マージェンシードレンがない場合に有効です。
エマージェンシードレンがあっても、そのままご使用を続けた場合、N2分離膜等に悪影響はありますので、装置を停止し、ご連絡ください。)
接続可能装置/ライン
- 新設・既設窒素ガス発生装置に接続可能。 工場ラインエア/コンプレッサ~窒素ガス発生装置間のラインに設置。
(一体型窒素ガス発生装置の場合、改造が必要です。)
■ ライン/セパレートタイプ窒素ガス発生装置の場合
仕様
電源 | AC100V |
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消費電力 | 20VA |
外径寸法 | 160(W)×360(D)×260(H)mm |
質量 | 7Kg |
使用環境温度 | 15~35℃ |
機能
- 水分検知により、流路遮断(電源ランプ緑⇒遮断時、橙)
- データの記録(1分ごとのサンプリン、約1ケ月分を保存)
- ミニパトライト(オプション)
- LAN対応(オプション)